どうも!
子育てしながら在宅ワークしているコティマムます。
私はこれまで、テレビ局記者→無職→ネットの求人で在宅ライターという働き方を知る→いろんな求人を見る→A社で在宅ライターのアルバイトをする→完全フリーランス(現在)という道をたどってきました。
A社に入社するまでの過程で、在宅ライター、特にWEBライティングの世界に足を踏み入れ始めた私ですが、新たな世界は驚きの連続でした。
記者が考える「記事の書き方」とWEBライティングの違い
記者時代は、当たり前のように「取材」をしていました。取材相手に直接会い、話を聞くことで事実確認もできるし、オリジナルの原稿を書くことができます。取り上げたい事柄や案件があった時も、その内容に対する事実確認などの「裏取り」を必ずします。
映像や写真関係の許諾も必須です。権利関係はある程度、許可取り先がわかっているものも多いですが、古い映像や写真などは許諾先を見つけるのに苦労する場合もあります。使用するのに結構な金額がかかったり……、許可取りは地道な作業で大変です。
文章のチェック、校正も厳しいです。自分チェック、記者同士のチェック、デスクや編集長によるチェック。他部署による再度のチェック……と、何度も何度も読み返し、間違いがないか確認します(それでも間違いが起きてしまう場合も)。
こうした流れの中で原稿を作ってきたので、記事というものは「取材相手の声を聞き、形にし、事実関係や根拠を徹底的に確認してから出す」という考えが常にありました。
一方、WEBライティングの世界は自由度が高く、必ずしも「取材ありき」ではありません。
・ネットの情報をもとに内容をまとめる
・ネット上に溢れている情報を紹介する
・フリー素材の写真を使用する
こうした記事の書き方で成り立っているサイトがたくさんあります。いわゆる、「まとめサイト」や「キュレーションサイト」です。
記者時代に考えていた「記事」の考え方とは違います。当初私は、その概念がうまく理解できませんでした。
「キュレーションサイト」の「記事」は概念が全く違う
在宅ライター関連の求人を見つつも、その単価の低さに驚いた私は、結局クラウドソーシング系は登録しただけで終わりました。
そんな中、A社の求人を見つけるよりも前にある企業(B社)のライターの面接に行きました。B社が運営するサイトの記事を業務委託で書くのですが、それは、与えられたテーマについて自分でネットなどで情報を集めて記事にするというものでした。つまり、「キュレーションサイト」ですね。
ここでまず、違和感を覚えました。
例えば、「トマト」「美容」などというキーワードについて原稿を書くとします。ネットで「トマト」「美容」とリサーチし、上位に出てきた記事をもとに情報を集め、まとめていくわけです。
B社にもきちんとルールやフォーマットはあり、コピペはNG、薬事法などに引っかかる表現もNGと、こまかく決められていました。
ですが……、基本はそのネット情報を頼りに記事を作るわけです。
B社面接時での会話
コティマム:「ネットでキーワードを検索して出てきた情報ですが、その内容の事実確認はHPやブログの発信者に直接連絡をとればいいですか?」
B社:「いえ、事実確認はいりません。キーワードを検索して上位に出てきた情報をまとめるのが仕事です」
コティマム:「そうなんですか……。ただ、ネットに書かれた内容のみだど、その情報が正しいものか判断できないので不安です。例えばトマトの美容効果を記事にしたいなら、美容研究家や医師に直接取材した方が真実がわかるし、オリジナル情報になるので、安全ではないですか?」
B社:「それは記者さんだから考えることかもしれません。取材はしなくていいです。キュレーションサイトやまとめサイトは、ネット上にたくさんある情報を読者が一目でわかるようにまとめているものです。検索数が多く読者が興味を持っているキーワードに関する情報を、見やすく、わかりやすく紹介するものです」
こうしたやり取りをした記憶があります。
これまで、「現場に足を運び、取材相手から直接話を聞き、事実確認をきっちりとったものを記事にする」という仕事をしてきた自分にとっては、「キュレーションサイト」や「まとめサイト」などの概念は、理解しがたいものでした。
割に合わなかった「キュレーションサイト」
結局、B社ではテスト記事とテーマ記事を1〜2本書いたのみでした。
そのテーマ記事を書く際も、事実が明白なものを選び、表現や書き方にかなり気をつかいました。2000円程度の報酬で、文字数も結構な量を求められましたが、何よりも情報を調べる時間と、(私の場合は)その情報の事実を確かめる時間にかなり労力を割いていました。
リサーチ、原稿執筆、校正、修正に仮に10時間かかったら、時給200円ということになります。20時間かかったら、時給100円です。
「ちょっとお小遣いが欲しい」「ライター経験を積みたい」。そういう目的なら有りかもしれませんが、「内容の選定が難しいし、時間かかるし、割に合わない」と感じました。
何より、事実かどうかわからないから記事にするのが怖かった。そんな風に思いB社の業務委託を辞めた頃、A社のアルバイトに出会ったのです。
まとめ
今回の記事では、記者時代に考えていた記事の概念と、キュレーションサイトなどのWEBメディアの概念の違いを書きました。あくまでも私個人が感じたことです。
しかしながら2019年現在、「キュレーションサイト」や「まとめサイト」のあり方も変わってきているように思います。根拠のない記事や信ぴょう性のない記事が掲載されていたサイトが問題視されるようになり、その頃からWEBライティングの内容やクオリティも見直されているように思います。
最近はルールやレギュレーション、著作権などの認識が厳しくなったWEBメディアが増え、「質の高い記事」を提供する意識が高まっているのを感じます。
これから在宅ライターを目指す方は、自分が「どのようなWEBメディアでライターになりたいのか」を考え、その記事の情報が確かなものか、著作権や記事のクオリティに対する意識が高いかをチェックしてみるといいでしょう。
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